今回は、「バス・ペールエール」について紹介します。
ペール・エールの先駆け
バス・ペールエールは、世界最古の商標登録である「赤い三角形」でおなじみのイギリスのビールです。
今でこそ、クラフトビールで「ペールエール」というスタイルが一般的になりましたが、このバス・ペールエールは「ペールエール」の元祖のビールです。
日本のペールエールといえば、「よなよなエール」が一番有名でしょうか。ちなみに、よなよなエールは「アメリカン・ペールエール」というスタイルですが、この「アメリカン」がつくと、「ホップをたくさん使ったペールエール」という意味になります。アメリカン・ペールエールの先駆けは、シエラネバダのペールエールです。
バートン・オン・トレント
まず最初に、ペールエールの銘醸地として有名な「バートン・オン・トレント」について紹介しておきます。
バートン・オン・トレントとは、イギリス中部にある街です。
この地域の特徴は、水の硬度が高く、ミネラル分を豊富に含んだ水が湧き出ることです。
そんな硬度の高い水を使って造られるペールエールは、バートン・エールとも呼ばれています。
バートンの地だからこそ生まれた味
ここで、村上満さんのより引用させていただきます。
バートンの硬度の高い水によって生み出されるバードン・エールは特徴的な味を生み出しますが、他の地域では真似できなかったのですね。
ビールと地域の関連性についての記述も興味深いです。
今回紹介するのは、そんなバートンの地でペールエールを造っている、バス社の「ペールエール」です。
バス ペールエール
さてそれではバス・ペールエールについて紹介します。
飲んだのは浜松町にある「82ALE HOUSE」というお店です。
バスペールエールの樽生が飲める場所を僕は他に知りません。とてもありがたいです。
色はピルスナーに比べると、やや濃いめの色をしています。
ペールとは「淡色」のことですが、これはスタウトやポーターと比較しての淡色という意味のようです。(村上満さんのビール世界史紀行より)
味についてですが、エールっぽさ(上面発酵のエステルっぽさ)を感じますが、重すぎず、後味はとてもスッキリとしています。
後味爽やかで、麦芽の甘みがほのかに残ります。
また柑橘系の味は感じません。
日本でペールエールといえば、柑橘の爽やかなホップの香味が主流ですが、それはアメリカ系のペールエールで、バスペールエールは古き良きイギリススタイルのペールエール(バートンエール)と言えるでしょう。
爽やかさ、ドライな心地よさを感じられるビールでした。
ビールを飲んだ場所
今回紹介したバス・ペールエールは、先日紹介した「82ALE HOUSE」で飲んだものです。
イングリッシュパブ風のお店で、バス・ペールエールを飲むにはもってこいのとても雰囲気のいいお店でした。この日は天気も良かったので外のテーブル席で飲みましたが、ドリンカビリティの高いバスペールエールを夜風に当たりながら飲むと最高の気分になれました。
瓶でも売ってた
バスペールエールは瓶でも手に入ります。
1988年からアサヒが売り出していましたが、どうやら2018年いっぱいで在庫が無くなり次第打ち切りになるとのこと。これは残念です。
まとめ
今回は、82ALE HOUSEで飲んだバス ペールエールについて紹介しました。
ペールエールといってもいろんな種類がありますが、今回飲んだバス ペールエールは古き良き上品なペールエールと言えると思います。
エールの香味も感じつつ、スッキリとした後味で麦芽の甘みも感じることができ、全体的にまとまりのあるビールでした。
みなさんも飲んでみてください。
また、このブログではこれまでにも他のペールエールスタイルのビールを紹介していますので、宜しければご覧ください。
https://pivoblog.com/tag/paleale
今回は以上です。