今回は、"ホップ"を強調したビアスタイルである"IPA"の、個人的な楽しみ方について書いていこうと思います。
そもそもIPAとは
そもそもIPAとは「インディアン・ペール・エール」の略です。イギリス発祥のビールですが、昔イギリスからインドにペールエールを輸送する際に、劣化を防ぐため、ホップを大量に使い、アルコールを高めたビールを造っていました。
それが今ではホップの進化により、IPAはホップフレイバーを楽しむビールになりました。ホップフレイバーを効かしたIPAは、アメリカンIPAなどと呼ばれます。
「IPAとは」という記事を書いたのでご覧下さい。
アメリカンIPAがマイブーム
最近はアメリカンIPAをよく飲んでいます。IPAはビールのスタイルの一種ですが、特にホップを強調したビールと言えると思います。
ビールの原料には大きく水、麦芽、ホップがありますが、ホップを強調したスタイルのビールっていうとIPAくらいしかないかもしれません。他のスタイルのビールだと、基本的に麦芽の色だったり水の硬度、あとはハーブやフルーツなどの副原料に左右されるのかなと思います。これらを差し置いて、何よりもホップにフォーカスしたビールはIPAくらいです。それにようやく最近気付き、それ以来アメリカンIPAに夢中になっています。
使用されているホップを集計してみる
アメリカのIPAだと、特にストーンのIPAが好きです。
特にアメリカのIPAは、どんなホップが使われているかが公開されていて、それを記録していくのもまた面白いです。
オーダーヴィル モダンタイムス めっちゃ美味い。グァバやマンゴーみたいな果肉系フルーツの味がする。なぜこんな味になるのか麦芽由来なのかホップ由来なのか酵母由来なのか水由来なのかとても気になる。最近色々調べてホップ表を作って見たけどこれはDenaliとかEurekaとかその辺りが珍しいのかな? pic.twitter.com/FUlXDXNIxc
— ぴぼ (@viennamarzen) 2018年11月8日
集計していると、このホップはよく使われているな、とか、いろんなことが少しずつ見えてきます。すると、今度はそのホップのアロマの細かい特徴は何か、とか、そのホップがどんな地域で作られているのか、とか、いろんなことに興味が出てきます。
正直、そのホップが使われているから、こういう味がする、とかっていうのは一概には言えないかもしれませんが、このビールにはこのホップが使われているとかってだいぶマニアックで、収集欲のような、また別の欲を刺激されて楽しいです。
IPAの複雑なアロマの中から見つけ出す
またホップのアロマには頻出の表現が多々ありますが、それぞれどんなアロマなのかを実際に体験してみると、よりビールが楽しめると思います。
例えば、最近だと、ホップのアロマの頻出表現である「松の香り」というものがとても気になったので、実際に松を買ってきて嗅いでみました。
すると、松の香りが完全にインプットされて、ビールの味わい方に広がりができました。例えば、これは先日紹介したストーンのルイネーションIPAですが、松の香りが強いと言われているIPAです。
このビールは、香りを嗅ぐとトロピカルな香りが割と強くてわかりやすですが、実際に松を嗅いでからこれを飲むことによって、本当に松の香りがいることがわかります。おそらく、松の香りを知らずに飲んだら、流してしまうかもしれません。しかし、事前にインプットしておいたことによって、それを見逃さずにキャッチすることができました。
※普通、ビールってガバガバ飲んでうまい!という風に飲むものですが、こんな楽しみ方もあるよ、という程度に捉えてください。。
他にも、「若草感」、「ほし草」、「草」、「木」、など、違いのわからない微妙な表現や、「大地のアロマ」というわけのわからない表現も出てきます。ビールの香味はとても複雑なので、その中から「これはほし草のアロマだ」なんて嗅ぎ分けるのは絶対に無理な気がします。
でも、もし「ほし草」単体の香りをしっかりとインプットできていれば、複雑な香味の中からでもほし草を見つけることはできるかもしれません。
ビールの香味がとても複雑だからこそ、その中から特定のアロマを見つけ出すのも楽しいかもしれません。なかなかマニアックな楽しみ方だと思います。ですが、Twitterで僕がフォローしているビールクズ(かなりいい意味で)のビールの感想をみていると、そういう楽しみ方をしている人が多い気がします。
ビールが好きな人は自ずとそういう楽しみ方をしているのかもしれません。
アメリカンIPAの紹介
最後に、飲んだアメリカのビールの一覧を以下にまとめました。
https://pivoblog.com/tag/americanbeer
次に、最近飲んだアメリカンIPAを紹介したいと思います。
これは、先ほども紹介しましたが、ストーンのルイネーションIPAです。このIPAはIBUが100を超えていますが、そんなに苦いとは思えないほど飲みやすいです。ホップバーストという技術でホップから松・トロピカル・フルーツの成分を存分に抽出して造られた、”破壊”の意味をもつIPAです。
こちらは上のルイネーションIPAの進化版、サンズフィルターバージョンのルイネーションです。サンズフィルターとは「無濾過」のことで、より素材の味をダイレクトに感じることができます。前のルイネーションの特徴そのままに、よりトロピカルでトロッとした口当たりでした。
これはピッツァポートのスワミズIPA。まさにウェストーコストIPAといった感じの、(行ったことないですが)サンディエゴのビーチを想像させるIPAです。
これはストーンのエンジョイバイIPAです。賞味期限付きのIPAで、発売されるのが期間限定なのでなかなか飲むことができません。ホップが10種類以上使われていて、とにかく美味しいです。果汁系のフルーツの香りが抜群に良くて、濃厚なんだけどとてもみずみずしい、最高のIPAです。
他にも紹介しているので、よければこちらからご覧ください。
https://pivoblog.com/tag/ipa
まだまだ飲んだことのないIPAだらけなので、これからもっといろんなビールを飲んで紹介していきたいと思います。今回は以上です。