今回は、「ドラフト ギネス(GUINNESS DRAUGHT)」を飲んだので紹介したいと思います。
スタウト
「ドラフトギネス」は、「スタウト」というスタイルのビールです。
スタウト自体は、日本のクラフトブルワリーはもちろん世界中のクラフトブルワリーで造られているスタイルですが、その「スタウト」を最初に開発したのが、ギネス社です。
ギネス社はアイルランドにあります。なのでスタウトはアイルランド発祥のビールということになります。
ギネスとはあのギネス記録でお馴染みのギネスです。「ポーター」というスタイルの黒ビールに対抗するために生まれた黒ビールです。
「ポーター」は、イギリス・ロンドン発祥の上面発酵黒ビールです。
ポーターもそうですが、スタウトの歴史は古く、ギネスを代表するスタウトである「ギネスエクストラスタウト」が発売されたのが1759年です。日本はその頃、杉田玄白が解体新書をリリースした頃です。それよりも前です。
同じ上面発酵黒ビールの「ポーター」との違いは、「ブラウン麦芽」の代わりに「ペール麦芽」(淡色麦芽)を使用し、色つけには焦がした大麦を使っているところです。
詳しくは、こちらの記事でも書いていますのでぜひご覧ください。
ギネス
これまでにもギネス社のスタウトについては何回かこのブログで紹介しています。
□ギネス エクストラスタウト
□樽生 ギネス スタウト
今回紹介するのは、缶ビールの「ドラフト ギネス(GUINNESS DRAUGHT)」です。
ドラフト ギネス(GUINNESS DRAUGHT)
ドラフトギネスはこちらの缶ビールです。
スーパーでも売っていて、簡単に手に入ります。
キリンが輸入しているようです。
原材料は麦芽、ホップ、大麦です。上でも書きましたが、大麦こそが、スタウトがスタウトたる所以です。
また、缶を持つと、缶の中に何かが入っているのがわかります。コロコロとした感触があります。
これは「フローティング・ウィジェット」という、「クリーミィな泡を作り出す球体のカプセル」だそうです。
「缶内にフローティング・ウィジェットというクリーミィな泡を作り出す球体のカプセルが入っています。缶はそのままリサイクルできます。大きめのグラスに全量注ぎ、約2分待ってからお楽しみください。」と、缶に書いてあります。
飲んだ感想
それでは飲んだ感想を書いてきます。
缶を開けたら、グラスに一気に注ぎます。
すると、きめ細かな泡がグラスの底からブワーッと上がっていきます。
近寄るとこんな感じです。こんなビールは見たことがありません。黒ビールなのですが、白くて不思議な感じです。
このとても細かい泡の粒が上まで上がり、集まって、ふかふかな泡になります。
グラスの状態が良ければ、エンジェルリングというリングができること間違いなしの泡です。
さて飲んだ感想ですが、「ザ・黒ビール」というイメージのあるスタウトですが、実際に飲んでみるととても軽く、ドライな口当たりであることに驚くと思います。
これこそがギネススタウトの特徴です。
この特徴について、村上満さんの「ビール世界史紀行」より引用させていただきます。
ギネスの開発技術の一例が「焦がした大麦」の利用です。ポーターの原料はもともとブラウン麦芽でした。ポーターの色はブラウン麦芽の色に由来していました。ところが、ブラウン麦芽は高い温度で乾燥するために糖化酵素力が弱いので、エキスの歩溜まりが悪かったのです。ギネスはブラウン麦芽に変えてペール麦芽を使いエキス分の収益率を上げました。色付けに焦がした大麦を使ったスタウト・ポーターの製造工程は大幅に合理化されましたが、香味において従来のポーターと違っていました。
ギネスはむしろ新式のスタウト・ポーターのドライな特徴を前面に押し出しました。ここにポーターはスタウトに変身したのです。
原材料にも「大麦」がありましたが、「焦がした大麦」を使ったドライな黒ビールというのが最大のギネススタウトの特徴です。
昔はこのビールがあまり好きではなかったのですが、最近久しぶりに飲んで、これもまた良いなと思いました。ぐびっと飲むと、ドライなのですがロースト香が鼻から抜ける独特の飲みごたえがありました。
詳しい歴史などが知りたい場合はこちらの公式サイトにも、日本語で詳しい説明がありました。
https://www.guinness.com/ja-jp/私たちのビール/ギネス-draught/
「ギネススタウト」は、世界的に有名なビールなので、ぜひ飲んでみてください。
今回は以上です。
飲んだビールの一覧:
https://pivoblog.com/category/beer/drinkbeer