今回は、ヤッホーブルーイングから2019年5月21日(火)に発売した「僕ビール、君ビール。満天クライマー」を紹介したいと思います。スタイルはBrut IPA(ブリュットIPA)です。
Brut IPAとは?
Brut IPAとは、アメリカの西海岸で生まれた「IPA」です。
そもそもIPAとは、「インディアン・ペール・エール」の略で、これはイギリスで生まれたビールです。
その名の通り、"インドの"ペール・エールです。
では「ペール・エール」とは何かというと、これもイギリスで生まれたビールです。バートン・オン・トレントという場所で、「バス社」が開発したのがペール・エールです。ペールとは「淡い」という意味で、ペールエールは淡い色の「エール」という意味です。エールとは、、と説明しているとキリがないのですが、簡単にいうとエールはイギリス発祥のビール、対にいるのは「ラガー」で、こちらはドイツ発祥のビールです。日本のビールの多くは「ラガー」です。
さて「インディアン・ペール・エール」に戻りますが、その昔、インドに住むイギリス人が故郷イギリスのビールを飲むために、大量のホップを加え(ホップには殺菌作用がある)、アルコール度数を上げ、イギリスからインドまでの輸送に耐えられるビールを造りました。これがインディアン・ペール・エール(IPA)の始まりです。
今ではホップの品種改良により、特に北米を中心にとてもフルーティな香りを特徴とするホップがたくさん生まれています。アメリカを中心にIPAは進化を遂げており、〇〇IPAというIPAの派生系が多数生まれています。
例えば、「ウェストコーストIPA」。これはアメリカの西海岸でのIPAの呼び方です。ホップのフルーティでトロピカルなアロマが強烈に香ります。他には「ニューイングランドIPA」というものがあります。これはアメリカのニューイングランド発祥のIPAで、トロピカルフレイバーが特徴で、濁った色をしています。
そして今回紹介する「Brut IPA(ブリュットIPA)」も派生系の一つです。これは、一言で言うと「ドライ」なIPAです。とにかくビールの原料である「麦芽」の糖を発酵させ、糖分がビールに残っていないドライなIPAです。
僕がBrut IPAを知ったのは昨年末くらいですが、その時にネットで調べて記事にしたことがあるので、よければこちらをご覧ください。
〇〇IPA
〇〇IPAの例を参考までに紹介しておきます。
ウェストコーストIPA
アメリカ、いや世界を代表するクラフトビールブランドの「ストーン」が造るIPAです。ストーンはいろんなIPAを出していますが、ここに紹介したルイネーションだけでなく、ストーンIPA、エンジョイバイIPAなど、いろんなIPAを出しています。
https://pivoblog.com/tag/westcoast-ipa
ニューイングランドIPA
ニューイングランドIPAはとても流行っているIPAで、ちょっと探せばビアバーで飲めます。そしてついつい注文してしまいます。トロピカルジュースのようなビールです。ここで紹介しているのは北海道のクラフトビール「鬼伝説」が造るNew地獄谷IPAです。とても美味しい
他にも最近では山梨のうちゅうブルーイングや、長野の志賀高原ビールなど、いろんなところでニューイングランドIPAは造られています。
https://pivoblog.com/tag/new-england-ipa
Brut IPA
最後にBrut IPAです。
こちらも日本を代表するクラフトビール「箕面ビール」のBrut IPAです。ここのビールはどれも美味しいですが、Brut IPAも美味しいです。ドライと言いつつ、モルトの甘味がほのかに感じられてバランスが良いところが最高です。
https://pivoblog.com/tag/brut-ipa
僕ビール、君ビール。満天クライマー
さて前置きがとても長くなりましたが、ここからは今回飲んだヤッホーブルーイングの満天クライマーを飲んだ感想を書いていこうと思います。
本日発売初日に、しっかりとローソンでゲットしてきました。
ポップが流星レディオになっていますが、そんなことは気にしません。
カエル君シリーズにはいろんなスタイルのビールがありますが、僕はセゾンとライペールエールを飲んだことがあります。このシリーズは結構好きです。
色々書いてあります。「上品なキレのある味わいと、爽快でトロピカルな香り。」だそうです。「キレ」という言葉を言い換えると、ダラダラとした後味が残らない感じといったところでしょうか。"上品な"キレということなので、雑味がなく、舌触りのいい後味が想像されます。
原材料は麦芽とホップのみ。ヤッホーブルーイングのビールは、軽井沢産の小麦が使われていたり、オーツ麦が使われていたり、副原料も多いイメージですが、今回はモルト100%のビールです。
飲んだ感想
それでは飲んだ感想を書いていきます。
注いでみるとこんな感じです。
とても淡い色をしています。芸術的です。本当に細部までこだわっているのが感じられます。
香りは、缶を開けた瞬間からグレープフルーツ、シャインマスカット、ライチ、といったトロピカルフレイバーが炸裂します。ほのかに松の香りもします。
飲んでみると、口当たりはトロピカルアロマが口いっぱいに広がり、その後はドライで雑味が一切なく、すっと消えて行くようです。あとからモルトの甘味がほのかに優しく感じられます。
苦味はそこまで感じません。少しだけあとから感じる程度です。冷やして飲むとなおさら苦味は感じません。
とにかくドライで後味が水のようにクリアです。余韻がほとんどと言っていいほど残りません。これはめちゃくちゃ飲みやすいです。本当にドライです。
「Brut」の定義を忠実に表現した勤勉で秀逸な逸品だと思いました。
また、このビールでも使っていますが、Brut IPAはチューリップグラスで飲むとより香りが際立ってオススメです。ぜひ使ってみてください。
今回は以上です。